| 05 | 2026/06 | 07 |
| S | M | T | W | T | F | S |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
| 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
| 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
| 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
| 28 | 29 | 30 |
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
今、国際学会でエディンバラに来ています。
参加しているのは国際菌学会(IMC9)です。
昨日から始まって、今日から本格的に発表が始まります。
私の発表は8/3で内容は下にも紹介したベイズ法によるキノコの分布範囲の推定に関するものです。
今回は特にこれをどうしても聞きたいっていう発表もないですけど、最近の菌類学の流れを知っておく上では意味があるかなと思います。
もっとも、今回は参加費が暴利なので(一人当たり約7万円!)、それを嫌がって来ていない人が大量にいそうなのが微妙なんですが(私自身行くのをかなりためらいました)。
学会に直接関係内ですが、とりあえず来てみて気になったこと。
・飯がまずい(予想通りですが、実際に食べてみるとやっぱりしんどい。たとえば、脂ぎったウィンナーに砂糖をまぶすという発想はどうにも理解できません。)
・寒い(というか日本が暑すぎる?)
・おっさんがスカート(キルト)を履いているのがやっぱり違和感を感じる(スコットランドの正装なので突っ込んではいけないところなんですが、気になるものは気になる)
というわけで、さっさと学会に行きます...
今日は生態研のAさんに96サンプルスケールでDNA抽出する方法を教えてもらいました。
QIAGENからTissueLyserと合う規格のチューブが販売されているんですね。
あとは8連ピペットを駆使しながら、普通にCTAB法でやっていくだけというシンプルなもの。
この方法でやれば、数千程度のサンプルであれば、簡単にDNA抽出を終わらせられそうだなと思いました。
午後からは京大のRoche454の使用申請に関するヒアリングを見学しに行きました。
メタゲノムとトランスクリプトームの解析が主たるものでしたね。
私が関わっているのはメタゲノムの方ですが、質疑応答を聞いていると、メタゲノムの研究は「とりあえずやってみる」、あるいは「生物相の調査や種多様性の評価など目的がシンプルすぎる」という固定観念を抱かれている面はあるんだなと思いました。
事実そうであることは多いんですが、少なくともT樹氏と私の立てているプロポーザルはその上を行っているはずだと思うんですよね。
中々、理解してもらうのは難しいなと思いました。
ちなみに、菌類など微生物の種多様性については現状で理解しつくしているとは到底思えない現状なので、帰納的なアプローチってのは結構大事だと思います。
何もない状態からでは予測がつかない事象ってのは数多くあるでしょうから。
ただ、そういうアプローチの仕方だけでは、資金や人員数で劣る日本の研究者は欧米の研究者に後塵を拝する恐れが常にあるのも事実だと思います。
なので、少なくとも日本の研究者には、他人が容易に思いつかない、容易にやろうとはしないことをやっていくことが必要かなぁと思っています。
そういえば、最近は携帯電話がやばいことになっていました。
何だか、携帯電話のバッテリーがどんどん太ってきたんですよね。
どうも、バッテリーはだめになるとどんどん膨らんでくるらしい。
それで、ついにちゃんと携帯にはまらないほどバッテリーはおデブさんになってしまいました。
で、通話して1分以上話すと、強制的に電源を切られるという中々使い勝手の悪い状態に。
携帯電話もスティールボールランのヴァレンタイン大統領みたいに急激にやせていく(ついでにイケメンになる)方法がみつかればよいんですけどね。
知っている人がいたら誰か教えてください(いともたやすく行われるえげつない携帯電話のダイエット)。
とまぁ、ダイエット方法を探しても埒が明かないので、さっさと携帯の機種変更をすることにしました。
3年間使っていた携帯なので、ポイントがそこそこたまっていました。
それでも、プラスマイナスゼロにはならなかったのですが、比較的低コストで機種変更することが出来ました。
とりあえず、これで携帯のトラブルは当分なくなるかな。
昨日返ってきた論文の直しは今日は放置しました。
実はもうすぐ国際菌学会があります。
エディターも査読者もその学会に参加するはずで、急いで直しても放置されるだけでしょうから、今書いている論文の続きをやっていました。
それにしても、専門性の高い(マニアックな)雑誌に投稿すると、必要以上に細かいコメントがつくっていうのは傾向としてあるのかもしれませんね。
ベイズの論文の方は相変わらず書きにくいです(笑)。
ようやく終わりが見えてきましたが、ちょっと時間かかりすぎ。
昨日返ってきた新種記載の論文にみたいには自分の中で書き方を定型化できていないので、しんどいんでしょうね。
この論文では、世界地図を機械的に80個に区画に分けて、区画ごとで何割程度、屋久島と同じ種の菌類を共有しているかってのをベイズ推定しています。
ベイズ推定の元になるデータは、屋久島で採集したキノコのITSの塩基配列を解読して、それをBlast Search、97%以上の相同性をもつものがみつかったらそのサンプルの採集地点を記録してくることで作ります。
ベイズ推定で使っているモデルはZero infrated binomial model (ZIB)ってやつです。
ゼロが多いデータに適用するモデルで、特定の区画にある種が存在しない確率と、実際には存在しているが見つかっていないだけ(今回の場合、ITS配列がGenBankで登録されていないだけ)という二つの可能性を想定できるモデルです。
一応、そんな感じで菌類がどのくらい分布を広げうるかってのを菌根菌、腐生菌ごとで検討しようってのが目的です。
今回の研究は、ある場所で特定の種がいる確率を推定するベイズモデルと、DNAバーコーディングを組み合わせたちょっと特殊な研究です。
発想としては斬新だと思っているのですが、モデルが最適化できているかどうかは若干自信がないところです。
たとえば、ITSの塩基配列が登録されている確率については正確に推定するのがまず無理なので、ランダム効果的に値を予測しています。
それなりにそれっぽい数値を予測してくれているんですが、あまり使われない方法を使っているので(β分布の平均と分散の確率分布をハイパーパラメーターとして推定する)、査読者はどう評価するのかなぁってのが気になります。
あと、ベイズ法でモデル選択するときによい指標がないものかというのはちょっと迷っています(系統樹でのモデル選択じゃないよ)。
ベイズでは最尤法でのAICとよく似た概念でDICってのがって、WinBUGSで簡単に計算することが出来るんですが、離散確率分布があると使えないとか、制約が多すぎてはっきり言って全然役に立たない。
DICがダメだとすると何だったらよいのかとなると答えが見つからない・・・。
仕方ないので、ロジスティック回帰でパラメーターの確率分布の95%信用区間がゼロをまたいでいる説明変数は寄与がないってことで削るという方法でやっています。
何か原始的だなぁと思いつつも、他によい方法がないので、仕方なくこれでやっている感じです。
みなさん、実際、どうしているんでしょうね?
DICで無理やりやるか、モデル選択自体をしないとか?
1月ほど前にMycologiaに投稿したオニイグチの新種記載論文が返って来ました。
判定はMajor revisionなんですかねぇ?
一人の査読者が相当細かいことをついてきていますが、エディターは次回の修正稿でそのままアクセプトもありうると書いてますね。
新種記載だし、リジェクトになるようなものではないんですが、一応通してくれそうで少し安心しました。
しかしながら、今回の査読者はかなり細かいです。
分子系統解析に知識のある人らしく、その部分でかなり細かいイチャモンをつけてきていますね。
私が悪い部分もあるのですが、その人のやり方や思想を押し付けているだけなんじゃないかと言う気がしなくもないです。
例を挙げると、ベイズ法のモデルテストでKakusan3を使ったのですが、「なぜModeltest3.7を使わないんだ?」と強弁しています。
「Kakusan3についてはよく知らんがModeltestの方がはるかに複雑なモデルの検証を出来る」とか、「皆が使っているソフトウェアでやるべき」とかまぁいろいろ言ってますね。
前者は査読者の単なる勘違いで、後者についてはモデル選択のように今現在も議論の尽きない領域について深い理由もなしに保守的志向を勧めるのはいかがなものかなぁと思いました。
Modeltest3.7は利便性が高くてそこそこそれっぽいモデルを出してくれるからみんな使ってはいますが、検討されているモデルがシンプルすぎるなど、明らかに改良の余地はあるわけで。
それに、「みんなが使っているものだからよい」というのは一種の思考停止状態だと思うんですよね。
といっても、私自身、モデル選択論について議論できるほど知識がないので、偉そうなことはいえないんですけども。
この辺はKakusan3の作者のT氏の意見を聞いてみたいところですね。
あとは、私は最節約とベイズ法を使ったのですが、「なぜ最尤法でしないんだ」という突っ込みも受けました。
この査読者的には最尤法が一番優れている系統推定方法らしい(RAxMLの使用をすすめられました)。
私としては、ぶっちゃけどれでやってもあまり変わらないんじゃ・・・という気がしています。
私が対象としているオニイグチ属の場合、胞子にとげをもつ種のクレード(クレードA)と胞子に網目模様をもつ種のクレード(クレードB)に分かれるのですが、クレードBはどの遺伝子領域を使ってもほうき状になってしまってクレードB内での系統関係が分からないという問題があります。
たぶん、その分岐年代辺りに急速な種分化があったのかなぁと個人的には思っています。
その推測が正しいかどうかはともかくとして、この問題はベイズ法を最尤法に直して解決する類の問題ではないと思うんですよね。
よい系統樹を作るために、適切な遺伝子領域を選ぶとか、適切にアライメントを行うとかは理屈としてものすごく頷ける話だなと思うんですが、系統樹の推定方法については「△の方法よりも○の方が絶対に優れている」という話を聞いてもいまいちピンと来ないんですよね。
私が不勉強なだけで、今世界的には最尤法が最も優れていているというコンセンサスが取れつつあるのでしょうか?
まぁ私も深い理由があって、ベイズと最節約にしているわけではないですが、納得いく理由がなく受け入れるのも癪だなというだけのことなんですけど。
あとは、今回、私は核シングルコピー領域(RPB1とRPB2)で系統樹を書きましたが、なぜITSも使わないんだという突っ込み。
私は諸々の理由があってITS領域が嫌いなんですが、ITSは菌類ではDNA barcodeで使おうというコンセンサスがほぼ取れている領域なので、もっともな指摘ではありますね。
ちなみに、私がITSが嫌いな理由は、マルチコピーでかつコピー間に変異が多々あるため波形がかぶってダイレクトシークエンスで読みにくいということと、インデルが多すぎて近縁種間でもアライメントが出来ないという理由です。
前者については数が少ないうちは我慢して解読して、数が多いならば次世代シークエンサー(ロシュのやつ)で解読するのが正しいんでしょうね。
後者についてはどうしようもないかもしれませんが、昔やっていたみたいにClustalを使うんlじゃなくて、MAFFTでアライメントしてさらにGblocksで補正するという方法を取ればまだましになるかもしれません。
しかし、そもそも、ITSはDNA barcodeの観点から必要なだけであって、系統推定をITSみたいにインデルだらけの領域であえてやる意味は全くないんですよね(どう考えてもシングルコピー領域でやった方がよい)。
要するに、系統樹なんていらなくて、ITS領域の塩基配列を解読してGenBankに登録しておけばよいだけじゃないかと。
あと、あえて言えば、近縁種間でどれだけITS領域の塩基配列が違うかということも出しておくのが無難なんでしょうか。
それすら本質的にはあまり意味がないと思いますが、気になる人は気になりそうですからね。
どうもこの辺の菌の新種記載に関するスタイルは最適化&定型化されていない気がする。
今回はそんなにひどい指摘を受けたわけでもないですし、受け入れても論文の中身はほとんど変わらないので、査読者と頑張って戦う必要はないかもしれません。
ただ、論理的に納得いかない部分がいくつかあるので、その部分はあえて従わない方針で行こうかなと思っていたりします。
さて、その選択がどう出るだろうか?
ほぼ誰も見なくなったであろうときにこっそり更新します。
最近は以前よりも疲れやすくなって、ちょっと年を取ったかなと感じていたりします。
何だかんだいって私ももう30歳になってしまったので、若くはないんですよね。
波紋法を習っておけばよかったかも。
とりあえず、近況から。
いろいろとありましたが、最近はT樹氏と共同で菌根の調査をやっています。
次世代シークエンサーを使って森林内の菌根共生を一気に明らかにしようという試みです。
といっても、もちろんただ単にシークエンスを読むだけではなくて(それだと頭を使った形跡のないしょうもない研究ですから)、もう一工夫考えています。
まだはじめたばかりなので何ともいえないところですが、うまくいけばよいなぁと思っています。
それから、最近は調査の合間に「ベイズによるキノコの世界的な分布範囲の推定」について論文を書いています。
結構前から書いている気がするんですが、新しいネタな上、書き慣れていないモデリングの論文なので、何とも書きにくいんですよね。
ベイズ法のことはそこそこ理解したつもりでしたが、書いていると自分が理解できていない部分がよく見えてきますね。
あとは、調査の他、思わぬ雑用がいくつか入って中々論文に集中できなかったのも遅れている原因でしょうか。
まぁ理由は何であれ、遅れているのは事実なので、さっさと終わらせないといけないですね。
この論文は自分ではけっこう面白いと思っているのですが、プレゼンをした感じでは人によって評価が分かれるので、どの程度の雑誌に投稿するのが適切か迷っています(候補はほぼ絞っているのですが)。
最初は、Ecology Lettersに投稿しようかと思っていましたが、ちょっと無理そうな気がしてきたので、PLosOneにしようかと考え出しています。
PLosOneは一度だけ査読をしましたが、審査自体は短期でパッとやって、掲載料をガッポリ取るという変わったスタイルみたいですね。
どの程度、掲載されやすいかは判断しかねるところですが(掲載率自体は高い)、今回みたいな萌芽的な研究には向いているかなという気がします。
また気が変わるかもしれませんが。
そういえば、今週の金曜日(7/23)の7:30にNHK教育テレビの「あしたをつかめ」というテレビ番組でちょろっとだけ出演します。
この番組は中高生に向けて職業紹介をしようという趣旨の番組みたいです。
今回は大学教員をとりあげるらしく、T樹氏が主役で出演します。
で、私はその友人Aとして少しだけ出るという形式です。
ちなみに、どの程度、出演するのかは確かめていないので知りません(たぶん長くて5分程度?)。
興味のある人は見てください。